【GPT机翻】战国小町苦劳谭 (戦国小町苦労譚)- 178 [千五百七十八年 六月下旬]

2023-06-04 06:21:18    来源:哔哩哔哩

书名 战国小町苦劳谭

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作者: 夹竹桃


(资料图)

原作:http://ncode.syosetu.com/n8406bm/

翻译工具:ChatGPT

*机器输出的翻译结果UP未做任何修正,仅供试阅。标题章节号为原翻译版的顺延。*

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千五百七十八年 六月下旬(*原文网页序列号 - 202)

その日、笠懸(かさかけ)山城が火を噴いた。

那一天,笠悬山城喷出火焰。

朝靄(もや)が立ち込める中、未だ宵の残滓を残した朝焼けの空を裂いて一条の光が東に走る。

在朦胧的晨雾中,一线光芒穿破了保留了夜晚痕迹的晨曦,向东方奔去。

それは曳光(えいこう)弾と呼ばれる特殊な砲弾が撃ち出された痕跡だ。

那是称为曳光弹的特殊炮弹发射的痕迹。

流線形をした砲弾の尾部をくり抜き、そこに白燐(はくりん)及びマグネシウム粉末を混合した特殊な薬剤を詰めたものである。

这是一种将流线形炮弹尾部挖空并填充了混合白磷和镁粉末的特殊药剂的装置。

この砲弾は撃ち出される際に尾部の薬剤が発火し、激しい燃焼と共に光と煙が線のように弾道を大空に描き出すのだ。

这颗炮弹发射时,尾部的药剂会触发爆炸,伴随着剧烈的燃烧,光和烟雾会像线一样描绘出弹道在天空中延伸。

こうして撃ち出された砲弾は、3キロメートル以上離れた小田原城の外れに着弾して火柱を立てる。

这样发射出去的炮弹,落在三公里以上远的小田原城旁,引起一片火焰。

最初の砲弾は小田原城の敷地内に着弾しなかった。

最初的炮弹没有落在小田原城内。

小田原城を囲む外郭を飛び越え、友軍である徳川軍が布陣する渋取(しぶとり)口付近の平地を大きく抉(えぐ)る。

越过围绕小田原城的外城墙,深刻地凿开了靠近布阵友军德川军的渋取口的平原。

事前に話を聞かされていた家康ですら、その光景に驚愕した。

连事先都已经听说过的家康,看到这样的景象也感到惊愕。

(織田軍の大砲は、これほどの距離を物ともせずに攻撃できるのか!?)

(织田军的大炮竟能攻击如此远的距离,真是惊人!?)

最初の砲弾が着弾した位置は、小田原城の東を流れる山王(さんのう)川の手前に落ちた。

最初的炮弹着陆位置是在小田原城东侧的山王河前面。

そこは徳川軍が布陣している位置から随分西側であったが、それでも背筋を冷たいものが伝うのを感じずにはいられなかった。

那个地方距离德川军队的阵地相当向西,但我仍然感到了一种令人毛骨悚然的感觉。

家康の陣から笠懸山城は、小指の先端から第一関節までにも満たない大きさにしか見えない。

家康的军队到了,笠悬山城只能看到像小指末端到第一关节那么小。

これほどの距離があるというのに、地面を抉るほどの攻撃が飛んでくるのだ。

即便有如此遥远的距离,也会有如此猛烈的攻击打向地面。

家康はいくさの有(あ)り様(よう)が大きく変化したことを感じ取っていた。

家康意识到战争的情况已经发生了重大变化。

小田原城の南部やや西よりの上方(かみがた)口を睨む位置に布陣している信忠軍分隊が詰める付城、その物見櫓(やぐら)からは大空へと編み上げられた太いロープが伸びていた。

在小田原城南部稍微向西的上方入口处,信忠军分队布阵的附城,从其观望塔上伸出一条粗绳,直通向天空。

地上と上空を繋ぐロープの先には熱気球が係留され、遥か上空から小田原城を見下ろす観測員が据え付けられた観測装置を覗き込む。

地上和上空之间的绳子上系着一个热气球,观察员装备了观测装置,从高空俯瞰着小田原城。

それは碁盤目状に格子が切られたガラスを通して地上の様子が見える。

透过切割成棋盘状格子的玻璃可以看到地面的情况。

格子の中央最上端には赤く三角マークが刻まれており、それを地上に見える久野(くの)口に合わせた。

格子的正中最上端刻着红色三角形标志,与那与地面齐平的久野口相对应。

次に格子の中段左端にも刻まれた赤の三角マークが水之尾口に重なった瞬間、着弾点の座標を読み取って叫んだ。

当红色三角标记与格子中段左侧的标记重叠到水口时,我读取了落点坐标并大声喊出。

それを書き留めた通信員は、電信装置を起動すると通話を始めた。

那位记下这一切的通讯员启动电报设备,开始通话。

「こちら観測気球、着弾座標を報告する。5-六に着弾、繰り返す5-六に着弾どうぞ」

这里是观察气球,报告着陆坐标。着陆于5-6,重复着陆于5-6,请注意。

気球の観測員が叫んだ言葉は、笠懸山城の通信室へと電波に乗って伝えられた。

气球观测员的呼喊话语通过电波传送到笠悬山城的通信室。

通信室で清書された座標が隣室の演算室へと届けられ、技師達が一斉に計算を始める。

在通信室清楚地编写坐标后,它们将被传输到相邻的计算室,技术员们会同时开始进行计算。

それぞれの担当者が複数人で検算を行い、その結果が射撃場へと伝えられた。

每个负责人都由多个人进行核对,结果被传达到射击场。

これらの座標は将棋のように算数字と漢数字で管理され、縦横21マスずつに区切られて表現される。

这些坐标以象棋一样用算数字和汉数字进行管理,并被划分为21个横向和纵向的方格来表示。

こうして齎(もたら)される座標情報と、熱気球に備え付けられた高度計の指示値、そして笠懸山城の天守に設置されている測距儀の値から砲弾の飛距離と狙点からのズレを算出するのだ。

我们可以通过提供的坐标信息、热气球上的高度表读数以及在笠懸山城天守中安装的测距仪读数来计算炮弹的飞行距离和偏差。

今回の場合、狙われたのは小田原城の中心部である11-十一の座標。

这次的情况是瞄准了小田原城中心部的11-11坐标。

実際の着弾位置は5-六であり、狙点から5マス分ずつ程北東にズレていることが解るのだ。

实际命中位置是5-6,可以看出它与瞄准点向东北方向偏移了5格左右。

射撃場では縦横9×9、計81門の大口径かつ長砲身の大砲が狙点の較正(こうせい)(狙いのズレを調整する作業)を待っている。

射击场上等待校准(调整瞄准偏差)的是纵横九九共八十一门大口径长炮身的大炮。

最初の砲弾は中心に位置する大砲が発射し、その他80門の大砲は砲弾を装填した状態で情報を待っていた。

最初的炮弹由位于中心位置的大炮发射,其余80门大炮则在装填好炮弹的情况下等待指令。

伝令兵が運んできた指示書を元に各大砲が誤差修正を開始し、砲手隊長の号令一下全大砲が一斉に火を噴き上げる。

根据传令兵带来的指示书,各大炮开始进行误差修正。在炮手队长的号令下,所有大炮一起开火。

今回の着弾は凄まじい戦果を上げた。小田原城外郭の内側に一斉着弾した砲弾たちは、その運動エネルギーを解き放つ。

这次轰炸取得了惊人的战果。落在小田原城外郭内部的炮弹同步爆炸,释放出它们的运动能量。

渋取口の内側に布陣していた内藤(ないとう)綱秀(つなひで)の部隊が運悪く直撃を受けた。

处在渋取口内部的内藤纲秀部队运气不佳,遭受了直接打击。

ほぼ同時に広範囲へと着弾した砲弾が放つ衝撃は、前後左右から同時に襲い掛かり将兵たちを圧殺する。

几乎同时着陆的炮弹产生的冲击从前方、后方、左侧和右侧同时袭来,将士兵们压倒在地。

そこには武士の名誉や、死に様などと言った情動を一切考慮しない、徹底的に理不尽な暴力による蹂躙(じゅうりん)があった。

那里发生了彻底的非理性暴力,完全不考虑武士的荣誉和死亡方式等情感,对人进行了蹂躏。

絨毯(じゅうたん)爆撃にも等しい攻撃を受けた北条氏は震えあがる。

被视作如同地毯爆炸一般的攻击所袭击,北条氏毫不奇怪地颤抖了起来。

小田原城の天守から眼下に広がる惨状を目にした北条氏政は堪(たま)らず嘔吐した。

北条政氏站在小田原城的天守上,看着脚下的惨状,忍不住呕吐了出来。

そこには彼が考え得るいくさから掛け離れた阿鼻(あび)叫喚(きょうかん)の地獄絵図が展開されている。

那里展开了一幅阿鼻叫喚的地狱画面,远离他能想象的任何战争。

地震もかくやと言う衝撃と、耳を劈(つんざ)く轟音が響き渡ると同時に辺り一帯が爆発したかのように土砂と火柱が噴き上がったのだ。

当地震的冲击和震耳欲聋的轰音响起时,周围的土地像爆炸一样爆发出土石和火柱。

氏政は何が起こったのか判らなかった。時間と共に土煙が晴れてゆくと、かつて内藤の陣があった場所は巨大な手によって掘り返されたかのように消滅していた。

氏政不知道发生了什么。随着时间推移,当烟尘散去时,曾经内藤阵地的地方消失得就像被巨大的手掘开一样。

「こ、これが織田のいくさだと言うのか……。こんなものはいくさでは無い……地獄がこの世に溢れ出たようではないか」

“这,这就是所谓的织田之战吗……这种事情不可以称作是战争……简直就像地狱的恶魔溢出到了这个世界一样。”

この後、織田軍からの一斉砲撃は二度行われた。二射目は小田原城の城郭部を半壊させ、三射目で小田原城以西の城下が火の海となる。

此后,織田军进行了两次集中轰炸。第二次轰炸摧毁了小田原城的城垣部分,第三次轰炸使小田原城以西的城下成为火海。

三射目に於いて城下が火の海となったのは、原油精製過程で得られるナフサを主燃料とし、パーム油脂及びでん粉発酵させて作るキサンタンガム等の増粘剤を添加したナパーム弾だったからだ。

第三发射期间城下成为了火海,这是因为使用了以石油精炼过程中得到的石蜡为主燃料,并添加了增稠剂如黄原胶和木薯淀粉发酵制成的纳米弹药。

これは足満が開発している虎の子の兵器であり、友軍の士気低下に憂える信忠に解決策として静子が送ったものだ。これは通常の砲弾と異なり、着弾と同時に発火した燃料をぶちまけて延焼させる恐ろしい武器である。

这是足满开发的珍贵武器,静子为解决同盟军士气低落的问题而送来。它不同于普通的炮弹,着陆后可以喷发出燃烧物质并引起火灾,是一种可怕的武器。

この飛散する燃料がくせ者であり、ゲル化した燃料は付着すると容易には剥がすこともできず、水を掛けようとも炎を噴き上げ燃え続けるのだ。

这种散发的燃料非常棘手,凝胶化的燃料不容易剥离,即使倒水也会继续喷出火焰燃烧。

反面、原油精製施設が充分に稼働しておらずナフサに限りがあるため、第三射に於いても僅か五発を試験的に配備できたのが全てであった。

由于反面和原油提炼设施没有充分运行,而且石油蒸馏产品也很有限,因此在第三阶段,仅试验性地部署了五枚导弹。

しかし、広範囲の破壊と消えない火災は北条側の人々の心をへし折り、逆に友軍は炎上する小田原城の姿に沸いた。

然而,广泛的破坏和不灭的火灾摧毁了北条方的人们的意志,反之友军则沸腾于小田原城的燃烧。

「窮鼠(きゅうそ)を迎え撃つぞ、気を引き締めよ!」

“迎击贫鼠,振作精神!”

早川口付近の信忠軍へと編入されていた尾張(おわり)楠木(くすのき)静興(しずおき)(かつての玄郎、仮名(けみょう)を玄朗としており、以下は玄朗と表す)は配下に叫んだ。

在早川口附近被编入信忠军的尾張楠木静兴(曾用名玄郎,假名为玄朗,以下简称玄朗),向他的手下大喊。

かつて無い規模の砲撃と、火災によって炙り出された北条軍が、一点突破を狙って早川口より出てくることが予想されたため、事前に配置についていたのだ。

预测到了北条军队利用前所未有的炮击和火灾策略,试图从早川口实行突破,因此我们提前采取了防御措施。

玄朗の言葉は新式銃を装備した銃兵たちに向けられており、彼らは自分たちが北条征伐の肝を握っている事を充分に理解し、それ故に自信に満ち満ちていた。

玄朗的话是针对装备新式枪的枪兵们说的,他们充分理解自己掌握着北条征伐的关键,因此充满自信。

この自信は過酷な訓練に裏打ちされたものであり、自分たちの攻撃如何によって相手の士気を挫(くじ)けるかが掛かっている。

这种自信是通过严格的训练得来的,攻击的成功与否将决定是否能够挫败对手的士气。

玄朗は配下の表情を見回して大きく頷くと、早川口へと視線を向けた。

玄朗扫视着手下的表情,做了一个肯定的动作,然后将目光投向早川口。

そこからは鬼気迫る表情をした北条軍の将兵たちが詰め掛けており、それでも何とか統制を保って銃兵を前面に押し出した陣形を取りつつあった。

那里,北条军的将士们带着鬼气般的表情聚集在那里,他们尽力保持士气,在将枪兵推进到前线的同时保持队形。

「さあ、答え合わせの時間だ」

“现在是对答案的时间”

早川口とは文字通り、小田原城西部を流れる早川に面した虎口であり、信忠軍と北条軍は早川を挟んで睨み合う構図となった。

早川口就是指面向流经小田原城西部的早川的虎口,信忠军和北条军在早川两岸对峙。

焼け出されて後がない北条軍は火の手に押されるようにして前に出る。これに対して信忠軍中の玄朗隊は兵を後ろに下げた。

被烧得无路可退的北条军向前走,被火焰逼近。相对地,信忠军的玄朗队则将士兵向后撤退。

織田軍の後退を受けて北条軍は川岸ギリギリまで前進すると、虎の子である新火縄銃を装備した銃兵を並べて時機を待つ。

在织田军后退的情况下,北条军向河岸挤进,并排列着装备新型火绳枪的士兵等待时机。

依然として小田原城下は炎上し続けており、きな臭い空気の漂う前線では将兵が焦慮(しょうりょ)に駆られていた。

依然小田原城下继续起火,空气中弥漫着刺鼻气息,前线士兵焦虑不安。

これに対する玄朗の行動は過激であった。わざわざ銃兵たちより数メートルほども前に出ると、北条軍を指さし、続いて己の胸を親指で指示して見せた。

其行为极端,玄朗特意向士兵之外站在数米前方,指向北条军,接着又用大拇指指着自己的胸口。

俺の心臓を撃ち抜いて見せろとばかりの挑発に、北条軍の兵たちが激昂する。そんな敵軍の様子を気にするでもなく鷹揚に背を向けて自軍に戻った玄朗は、大仰に肩を竦めてため息を吐いた。

面对对他的心脏进行挑衅的敌人,北条军的士兵们愤怒了。毫不在意敌军的情况,玄朗悠闲地背对着他们回到了自己的军队,耸了耸肩,叹了口气。

玄朗隊の銃兵たちは樹脂と竹が交互に重ねられた盾に身を隠すようにして構えており、対する北条軍は膝立ちの姿勢で新火縄銃を掲げている。

玄朗队的枪兵们采取了躲在交替堆叠的树脂和竹板盾牌之后的架势,而北条军以跪姿举着新型火枪作为对抗。

挑発されていきり立っていた北条軍の将は、織田軍に向けて新火縄銃の一斉射撃を命じた。

挑衅的北条军将士激动不已,下令向织田军发起新式火枪的齐射。

「余裕を見せていられるのも今の内だ、その涼しい顔を恐怖に染めてやれ! 撃てー!!」

“现在能够展现从容的态度,就趁现在,让你面露恐惧!开火!!”

一瞬の静寂をおいて、北条軍の銃声が響き渡る。しかし、その結果は惨憺(さんたん)たるものであった。

一瞬的寂静之后,北条军的枪声回荡着。然而,结果却是惨不忍睹的。

流石は射程の伸びた新火縄銃であり、十数発の弾丸が玄朗隊の位置まで飛来する。

新火绳枪的射程真是不错,十几发子弹飞到了玄朗队的位置。

しかし、事前に手に入れていた新火縄銃の射程ギリギリまで兵を下げたことにより、それらの銃弾が兵士を撃ち抜くことは無かった。

然而,由于事先准备好的新式火绳枪的射程极限,士兵们在下降时没有被这些子弹打中。

そしてこれに対する織田軍からの返礼は劇的であった。

然后,織田军队的回报非常戏剧化。

「天に唾する愚か者へ鉄槌をくれてやろう! 撃てー!」

“给予那些对天叫嚣的愚者以惩罚!开火!”

玄朗の号令一下、銃声が重なって一つに聞こえる程の斉射が行われ、銃兵たちは即座に次弾を装填して号令を待つ。

玄朗一声令下,枪声重叠,一片齐射声响起,士兵们立即装填下一发子弹,等待下一声指令。

「な……あ……」

"呐......啊......" - Simplified Chinese Translation

戦果は明らかであった。織田軍はほぼ無傷なのに対して、北条軍の銃兵たちは総崩れとなる。

作战结果显而易见。織田军基本未受伤,而北条军的枪兵则全军覆没。

織田軍の砲撃を受けたことで研究室から逃げ出し、自身が絶対の信頼を寄せる新火縄銃と共に前線へと着いてきていた高座(こうざ)の弥勒(みろく)は眼前の光景に呆然と立ち尽くしていた。

在受到织田军的炮击后,高座的弥勒逃离了实验室,并带着他绝对信任的新火绳枪前往前线。他惊讶地看着眼前的景象,目瞪口呆。

彼我の銃器が持つ性能差に弥勒は打ちのめされる。北条軍は散発的に撃ち返すものの効果が上がらず、逆に織田軍から銃声が響き渡る度に北条軍の兵士が倒れていった。

他被我方和他方武器的性能差所击垮。北条军零星还击但无效,反而每次听到織田军的枪声,北条军士兵就倒下了。

勝負にならないと悟った北条軍は未だ火の手が上がる小田原城へと逃げ戻り、他の虎口からの脱出を図るべく潰走し始める。

意译:北条军意识到形势不妙,于是逃回火光冲天的小田原城,试图从其他出口逃脱。他们开始溃逃。

北条軍が算を乱して逃げ出す中、玄朗隊は淡々と追い打ちをかけ続けていた。半狂乱になって逃げ惑う北条軍が敗走し、早川の川岸に動く者がいなくなると玄朗は呟いた。

在北条军混乱逃窜的时候,玄朗队沉着地不断追击。当北条军在半疯狂中逃跑并在早川的河岸上无人存在时,玄朗喃喃自语。

「ちと、やり過ぎたか」

"有点做过头了" in Simplified Chinese.

新火縄銃の敗北は氏政が最後の一線で保っていた心の均衡を崩壊させた。絶望的な戦況と、頼りにしていた新兵器の不甲斐なさに怒りが湧き上がる。

新型火枪的失败打破了氏政在最后关头保持的心理平衡。绝望的战况和新武器的不尽如人意让他感到愤怒和失望。

「高座の弥勒を呼べ!! 奴の――」

"召唤高坐弥勒!!他的..." (Note: The ellipsis indicates that the sentence is incomplete and requires further context to provide a complete translation.)

「恐れながら、高座の弥勒は早川口の一戦を最後に姿が見えませぬ。恐らくは……」

“恐惧之余,高坐的弥勒在早川口的一战之后便再未露面,恐怕......”

やり場の無い怒りを高座の弥勒にぶつけるつもりだった氏政は、肩透かしを食らってしまった。

打算向讲台上的弥勒神发泄无处发泄的愤怒的氏政,却只得到了空洞的安慰。

恐らくは流れ弾にでも当たったのだろう、よしんば弥勒が生き延びていたとしても彼が復権することはあり得ない。

恐怕是被流弹击中了,即使弥勒能活下来,他也不可能复出了。

弥勒を重用していた氏政が、敗戦の責は弥勒にあると考えており、自分の見る目の無さから目を背けている限り。

弥勒曾被氏政重用,但氏政认为战败的责任在于弥勒,只要继续对自己的错误视而不见,无法承认自己眼光不准确。

氏政は膝から崩れるようにしてへたり込んだ。彼はたった一日にして全てを失った。否、徐々に削り取られている現実から目を背け続けた結果が白日の下に晒されたに過ぎない。

氏政膝盖以下开始崩溃,弯曲着坐下。他在仅仅一天内失去了一切,或者说是漠视了被逐渐削弱的现实,结果只能在白天下揭露出来。

己の根幹を為す矜持を砕かれた氏政は、関東の覇者たらんとしたかつての姿を失い、急激に老け込んだように見えた。

自尊心的根基被打破后,氏政失去了曾经意气风发、争霸关东的姿态,看上去急剧老化了。

既に抗戦する気力をも失ってしまった氏政は、ただ突きつけられた現実から逃避し続けることを選択する。

已经失去了抵抗的意志的氏政,选择继续逃避现实的事实。

「織田の砲撃は止んでおる、あれほどの攻撃は最早打ち止めよ。このまま守っていれば小田原城は落ちぬ! 皆の者、織田軍を決して城内に入れるな!」

“织田军的炮击已经停止了,那样的攻击也已经打住了。只要守住现状,小田原城就不会被攻陷!大家一定不要让织田军进入城内!”

目前に迫った破滅から逃れるように氏政は配下に指示を出す。家臣たちは表面上従っているように見えるが、誰もが今後の身の振り方へと意識を割いていることは明白だった。

眼看着灭亡即将来临,氏政下令给手下。家臣们表面上看似顺从,但明显都在考虑以后的去向。

如何に家中の結束が強かろうと、彼らはそれぞれが領主である。長年仕えていようとも、最早北条の名では己の領土を守り得ないと判断すれば手のひらを返す。

无论家庭联系有多牢固,他们都是各自为政的领主。即使长时间侍奉权贵,如果认为只有自己的领土才能保护自己,他们也会立刻离开。

非情に思われようとも、彼らとて己の一族郎党を守る責務を負っているのだ。

即使被认为是无情的,他们也有责任保护自己的家族和门派。

笠懸山城にて戦況の報告を受けた信忠は、状況が想定内で推移していることに安堵していた。

信忠在笠悬山城接到战况报告后,感到局势正在按照预期发展,因此感到欣慰。

射撃場から上がってきている報告では、無理を押して同型の大砲を大量に製造させたため砲身に亀裂が生じたり、不具合が生じたりした砲が出ている。

据从射击场提交的报告显示,由于强行生产大量同型火炮,导致火炮炮身出现裂纹,出现了故障的火炮。

このまま砲撃を続けることが出来れば北条は降伏するだろうが、弾薬的に見ても後一回斉射出来るか否かという状況であるため、切り札を温存しておきたい。

如果我们能够继续轰击,北条料想会投降。但从弹药储备来看,现在已经到了能否再进行一次齐射的情况,因此我想保留最后的王牌。

北条が希望を託していた新火縄銃を打ち破ってみせたため、包囲を続けて圧力を掛ければ投降する可能性は高いと見ている。

北条寄希望于的新型火绳枪被摧毁,因此我们认为,如果继续围攻并施加压力,投降的可能性很高。

「この機会を逃すな! 奴らに落ち着いて考える暇を与えず、徹底的に追い込め!」

“不要错过这个机会!不要给他们镇定思考的时间,彻底逼迫他们!”

信忠は攻め手を緩めぬよう厳命する。織田軍の攻撃により北条軍には甚大な被害が出ているが、それでも短期的には包囲を突破しうるだけの戦力を残しているのだ。

信忠严令攻城,不松懈。虽然北条军因織田军的攻击遭受了巨大的损失,但短期内仍有足够的力量突破包围。

北条側が動揺から立ち直る前に追い込み続け、有利な状況で講和に持ち込むのが最上だと信忠は考えていた。

信忠认为,在北条方恢复之前继续逼迫并在有利情况下达成和平是最优选项。

戦況は圧倒的に有利とはいえ、小田原城は東国屈指の堅城である。力押しをすればこちらも多くの損害を被ることになる。

战况虽然处于压倒性优势,但小田原城是东国顶级的坚城。如果用武力攻击,我们也会遭受很多损失。

今は一時的に高揚しているとはいえ、依然として友軍の士気は低いため、無理をすれば包囲が崩壊しかねないのだ。

现在虽然处于一时的高昂状态,但由于友军士气依然低落,过于勉强可能会导致包围崩溃。

このため信忠は、極力兵力を温存しつつも北条へと圧力を掛け続ける方法として、設置型の大型砲ではない移動式の砲や、新式銃を用いて射程外から一方的に攻撃を続ける方針を指示した。

因此,信忠指示采用移动式炮和新式枪来进行一方面攻击,以保留尽可能多的兵力,并对北条施加压力。

これに対して北条軍は、最初の一斉射を受けた東側や火災の続く西側を避け、海に面した南側への逃走も難しいことから北側の虎口へと戦力を集中させる。

与此相对的是,北条军避开首次的全面攻击后,避开东侧和持续发生火灾的西侧,由于逃向面向大海的南侧也很困难,因此集中战斗力到北侧的虎口。

荻窪(おぎくぼ)口から久野口に掛けての北方に布陣する織田軍の将は柴田勝家であり、猪突猛進を体現しているような彼からすれば消極的に出血を強いる作戦は性に合わない。

荻窪口至久野口北方的織田军将领是柴田胜家,他体现着冲锋陷阵的精神,对于被迫采取消极出血策略的做法感到不适。

とは言え総大将からの命令には従わざるを得ず、忸怩たるものを胸に抱えつつも小田原城北側の虎口へと銃弾や砲弾を浴びせ続けた。

不过,由于必须遵从总大将的命令,即使内心充满畏惧和忐忑,他们还是不断向小田原城北侧的敌人掩体不断地发射子弹和炮弹。

笠懸山城の大口径砲には及ばずとも、各方面軍に配備された移動式の大砲ですら充分な威力を備えている。

即使不能与笠悬山城的大口径炮相比,但在各个方面军队中部署的移动大炮也具备足够的威力。

虎口とは出入口を狭くすることで、敵の侵攻を防ぐ防衛設備である。しかし、所詮は石垣と土塀に過ぎないため砲の攻撃に耐えることが出来なかった。

虎口是一种防御设施,通过收窄出入口来防止敌人入侵。然而,它只是城墙和土墙,无法抵抗炮火攻击。

早い段階で虎口は意味をなさなくなり、北条軍の兵士たちは常に新式銃による銃撃の恐怖に晒されるようになる。

在早期,老虎口的意义逐渐消失,北条军士兵们开始不断地面对新式枪械的威胁和射击。

こんな状況が三日も続けば北条内部の士気は崩壊してしまっていた。援軍が来る当てもなく、軍備も心許ない。打って出ようにも新式銃で出鼻を挫かれ、亀のように首を引っ込めているしかない状況だ。

这种情况持续了三天,北条内部的士气已经崩溃了。没有援军到来的希望,武器也不足以信赖。即使想要出击,也会因为新式枪械而受挫,只能像乌龟一样缩回脖子,无可奈何。

じり貧に陥っていることを自覚する者は少しでも良い条件で和睦を結びたい降伏派閥を結成し、籠城を続けようとする北条氏政ら抗戦派と対立していった。

意识到自己正处于濒临破产的困境中,组建投降派别希望能以更好的条件达成和解。与此同时,他们与坚持抗战的北条氏政及其支持者产生了对立。

この対立は信忠が想像していた以上に深刻であり、氏政が直轄している北方以外の虎口から逃亡して織田軍に下る者が続出している。

这场对立比信忠想象的更加严重,除了由氏政直接治理的北方地区之外,还有很多人从其他地区逃到織田军中。

そうこうしている間にも焦れた柴田が信忠に一斉攻撃に転じるよう直訴する。

就在此时,焦急的柴田恳求信忠转而进行全面进攻。

既に荻窪口は外郭を失っており、城下へと進軍することが可能となっていた。これ以上押さえつければ暴発すると見た信忠は、柴田に対して条件付きで侵攻を許した。

已经失去了外郭,可以向城下进军。信忠认为如果再压制下去会发生暴发,因此在有条件的情况下允许柴田进攻。

その条件とは、投降する者は受け入れつつ極力損害を出さないように兵を進めるというものだ。

这个条件是投降者被接纳的同时尽可能地推进士兵以避免损失。

こうして小田原城の総構え内部に入り込んだ柴田軍は、手早く陣を構築すると徐々に南へと侵攻を始める。

柴田军进入小仓城总体构造内部,迅速建立了阵地,并逐渐向南侵攻。

北条は完全に死に体であり、降伏か死かを選ぶところまで追い込まれてしまっていた。

北条已经彻底处于垂死边缘,被迫选择投降或死亡。

「松田(まつだ)左衛門佐(さえもんのすけ)の動向次第よな」

"取决于松田左卫门佐的动向"

松田左衛門佐憲秀(のりひで)は北条家の筆頭家老であり、氏康の代より仕えている譜代の臣である。外交での交渉役や様々な内政政策で活躍する一方、諸戦に従軍して各地で武功を上げている。

松田左卫门佐宪秀(Norihide)是北条家的首席家老,是自氏康以来一直服务于家族的武家。他在外交谈判和各种内政政策方面活跃,并在许多战争中参战,在各地取得了军功。

まさに北条の命運を決定づける人物と考えて良いだろう。

可以想象他正是决定北条家命运的人物。

史実に於いては秀吉からの誘いを受け、長男の政晴(まさはる)とともに内応しようとしたが、次男直秀(なおひで)に内部告発されてしまい頓挫した。

历史上,他接受了秀吉的邀请,准备与长子政春一起内应,但由于被次子直秀内部告发而失败了。

これによって憲秀は監禁の後に切腹させられ、政晴は殺害された。

由此,憲秀在被监禁后被强迫切腹,政晴则被杀害。

憲秀の切腹は北条降伏後に秀吉が命じたものであり、理由は北条への不忠だったとされている。

憲秀的切腹是在北条投降后由秀吉下令进行的,原因被认为是对北条的不忠。

憲秀は徹底抗戦を唱えておきながらも、主君である北条氏政を裏切って秀吉へと和睦を打診しており、またこの交渉が憲秀の独断であったことが許し難いとされ切腹が申しつけられた。

尽管憲秀坚持彻底抗战,但他却背叛了他的主君北条氏政,向秀吉打出和睦的旗帜。此外,由于这次谈判是憲秀的自作主张,因此被认为是不可饶恕的,并被命令切腹。

一方の政晴が即座に殺害された理由は、積極的に内応しようと行動しており、その際に直秀へと働きかけたが為に計画が破綻した責を取らされたと推測される。

其中一个政晴立即被杀的原因是,他积极地试图转变立场并行动起来,向直秀施加压力,但由于计划破裂,他被迫接受责任。

いずれにせよ北条が進退を決するキーマンとなる事は疑いようもない。

无论如何,毫无疑问北条将成为决定进退的关键人物。

「北条に降伏を呼びかけよ。これが最後の勧告であり、決裂すれば死あるのみと伝えよ」

“呼吁北条投降。这是最后的劝告,如果破裂,只有死亡。”

「はっ」

"「はっ」"的简体中文翻译为"咦"。

実質的な最後通牒を突きつける形となるが、これを契機に大勢は決すると信忠は踏んでいた。

实质上成为摆出最后通牒的形式,但信忠相信,这将成为决定胜负的契机。

(さて、流石に無様な終わりはしないであろうが……勝敗は最後まで分からぬもの。『勝って兜の緒を締めよ』のたとえがあるように、まだまだ気を緩めるわけにはゆかぬ)

(虽然,毕竟不可能出丑收场......胜负事到最后才分晓。就像有句俗语说的那样:“胜不骄敌,败不馁烦”。现在还不能放松警惕。)

柴田軍は破竹の勢いで進軍しており、これに呼応するように小田原城東側に位置する山王口を破って上杉軍と徳川軍をもが内部へと侵攻を果たした。

柴田军正在以势不可挡的势头前进,为响应这一攻势,他们攻破了小田原城东侧的山王口,成功侵入了内部并打败了上杉军和德川军。

ことがここに至っては小田原城も落城寸前であり、当主である氏政も身内から突き上げを食らって決断を迫られる。

到了这个地步,小田原城也处于临城之际,城主氏政也受到家族内部的推动,被迫做出决定。

「殿、これ以上の抗戦は無謀でござる。織田と和睦しましょうぞ!」

"大人,继续抗战已经是不明智之举了。我们应该与织田和睦相处!"

「小田原城はまだ落ちてはおらぬ! ここで折れては坂東武者の名折れよ!」

「小田原城还没倒下!在这里屈服就是东北武士的耻辱!」

この状況に陥って尚、氏政は決断できないでいた。しかし、氏政とて無能ではない。一族の中ですら、織田に内応しようとする動きがあることを把握している。

即使陷入这种境地,氏政仍然无法做出决定。然而,氏政并不无能。他意识到即使在家族内部,也有人试图倒向织田。

かつての栄光と、砂上の楼閣であったかのように崩れゆく北条氏の未来に対する執着が捨てられないだけなのだ。

曾经的辉煌,对北条氏未来的执着就像沙上楼阁一样不断坍塌一般,难以放弃。

氏政は戦況が既に詰んでおり、どう足掻いても勝ち目など無いことはとうに理解していた。それでもせめて一矢報いるまではと、諦めることが出来ずにいた。

氏政已经理解到战局已经无法挽回,无论怎样挣扎都没有胜利的机会。尽管如此,他仍然无法放弃,想要至少报个一箭之仇。

そこへ信忠の命によって笠懸山城から第四射が降り注いだ。とどめの一撃によって小田原城西側の外郭が完全に崩壊し、未だ織田軍の弾薬が尽きていないことに氏政は耐えきれなかった。

信忠的命令下,第四轮攻势从笠懸山城倾泻而下。最后一击摧毁了小田原城西侧外郭,氏政无法忍受織田军仍然拥有足够的弹药。

信忠が第四射を命じた直後、ようやく小田原城から使者が寄越された。氏政が出した答えは降伏であった。

信忠下令进行第四次射击后,终于收到了来自小田原城的使者。氏政的答复是投降。

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